先従隗始

虚礼廃止が叫ばれて久しく、というか「うちの会社ではそういう事をやってないから、やらないように」と入職時に釘を刺す会社も少なくない昨今でも、研修医に向って挨拶はしなくちゃいけないよお中元とかお歳暮とかは大切だよ、出しておかないと出世に響くよとたびたびノタマう方、というのがまだいます。
……クレクレ君です。
我が家であれば「さもしい」「卑しい」と叱られたレベルの行為なのですが、さすがに、いい年した他所んちのオジサンが相手です。このての、ご家庭それぞれで異なる品性の解釈問題については、あまり関わる必要性を感じません。

もっとも、こういうのを外部(MR等)に対して、過剰接待の要求など記録されうる形でやってしまえば問題になりかねません。
というわけで、ロコツなクレクレ君は存在自体がハイリスク。
この人が巻き起こすであろう、物品がらみの下らないゴタゴタに巻き込まれたくないな、というのが本音です。
とはいえ、人格の固まりまくったオジサンに「李下に冠を正さず」という言葉の意味まで教える義理はありませんから、どう対応していくか、思案のしどころです。
 

それはさておき。
挨拶はしなくちゃいけないよと言いながら、他部署の長への挨拶はして無い方もいらっさるのが問題です。とゆーか件のオジサン、自分であいさつ回りに出かけたのは赴任して一週間以上経ってからでした。
……言うまでもなく、挨拶は大切です。
後輩に指導するなら、なおさら範を垂れねばなりません。この場合ですと、「挨拶は重要だ、だから僕にお中元よこしなさい☆」じゃなくて、「挨拶は大切だ、ちょっと挨拶に行ってくるよ」がまず初日に来るべきですね(そう、初日にやりやがりました。このご時勢にそりゃ拙いだろ……)。
というわけで、自分だけでも襟を正そうと思う一幕でした。
ま、隗より始めよとも言いますからね。